アオスジアゲハの飼育に関する記事を見ると、「クスノキ科の植物」という名前が使われます。
Wikipediaによると、
クスノキ科(クスノキか、楠科、学名:Lauraceae)とは、55属2000種以上を含む被子植物の科。多くは温帯南部や熱帯、特にアジア南東部やブラジルに分布する。
大部分の種は常緑(一部落葉)高木ないし低木だが、スナヅル属(Cassytha)はつる性の寄生植物である。
精油を含み、芳香をもつ種が多い。そのためクスノキ(防虫剤などになる樟脳を採る)や、シナモン、ゲッケイジュ(香辛料)、クロモジ(爪楊枝の材料、香料のクロモジ油も採れる)などが利用される。またアボカドは脂肪分に富む果樹として有名。
とあります。
我が家に植える植樹として、いろいろ調べてヤブニッケイなども候補にあがっていましたが、手に入れにくいのと、何と言っても高木なので、一般的な庭では無理と諦めました。
クスノキを鉢植えで育てればいいです。ただ、自分は鉢植えは水やりなどが面倒なので行っていません。鉢数が増えたら対応できないでしょうから、長期の旅行もダメですね(笑)
そして、野山でシロダモの幼木を見つけて採集、移植しました。
さて、クスノキや我が家に植えてあるシロダモは常緑で、葉が固くてテカテカと光っています。
まだ新芽が柔らかい薄茶色の葉に産卵し、その柔らかい葉を食べて成長します。やがて緑色の葉も食べるようになり、そして、蛹になり羽化します。
我が家にはクロモジが二本植えてあります。
十数年経ちますが、一度も幼虫にお目にかかったことはありません。産卵の光景も皆無です。
葉はクスノキのような艶やかさはなく、どちらかというとパサパサして見えます。
どう見ても、クスノキと同じ種には見えません。
下の方は、アオスジアゲハの幼虫に月桂樹の葉を与えたが、食べなかったと記しています。
アオスジアゲハと言っても、やっぱりクスノキなどが好みなのかもしれません。
アオスジアゲハは冬には蛹で越冬します。
予想ですが、落葉するクロモジでは、蛹になった葉が地面に落ちてしまい、都合が悪いのかもしれませんね。
幼虫で越冬するオオムラサキなどは、エノキの落ち葉の中で冬越しをしますが、アオスジアゲハが蛹のまま落ち葉の中に・・というわけにはいかないのでしょう。
アゲハも家の壁で蛹になっていますから・・・
幼虫にクロモジを与えてみたことはありませんが、クロモジそのものに見無向きもしないということは好みではないのかもしれません。
ネットで調べても、クロモジで飼育している記事は見つかりませんでした。
となると、蝶の植樹・食草と言われている植物も、その樹や草で実際に飼育に成功していれば別ですが、同じ科だからという理由でただ載せているだけで、実際に植樹になっていないのかもしれません。
アゲハの場合、近くに植えてあるサンショウよりもユズの方に産卵が多いことからも、より好まれる樹木があることが分かります。
★さて、庭に植樹や食草ばかり植えてしまっては、植生やデザイン上、個人の庭としては美しくなくなってしまいます。
植物園ならともかく、個人の庭として構成するには、ある程度植える植物を考えて植える必要があるでしょうね。