蝶を呼ぶには・・・
蝶を呼ぼうにも、近くに蝶が生息している環境が必要です。蝶がいないのに蝶を呼ぼうと思っても来るはずがありません。
そんなわけで蝶に関する記事を少し集めてみました。
これを読むと、「蝶道」や「縄張り」という言葉が出てきます。蝶を呼ぶ手掛かりになりそうです。
また、「くらしとバイオプラザ21」の記事では、
いろんな花を植えれば、チョウがたくさん来てくれるのか?という話になる。
例えば、ランタナはあらゆる昆虫を引き寄せるが、だからと言ってランタナばかりたくさん植えてしまうと、元々昆虫が来るはずだった花、いわば”顧客をとられた花”が出てきてしまう。この花はどうなってしまうのか?
実は小笠原では、外来のミツバチが在来のミツバチを駆逐してしまい、在来のミツバチが受粉のお手伝いをしていた植物が絶滅寸前になってしまっている、という例もある。
ということで日本古来の植物の中からチョウが好きな花を探すと、まずクサギの花にはアゲハ類が蜜を吸いにたくさんやってくる。カラスザンショウは幼虫は葉を、成虫は花を好み、両得と言える。
その他、ミカン、アザミ、ユリ、ヒガンバナ、ツツジなどの在来植物を植えるのが良いと思う(ただしヒガンバナは帰化植物)。実は、庭に生えると嫌われるヤブガラシもアゲハ類を始め多くのチョウにとって重要な吸蜜源なので、全部を抜いてしまわずに、チョウ達のために少し残してくれるといいなぁ、と思う。
ちなみに、チョウ類は口のストローを伸ばして花の蜜を吸うが、キアゲハ、アゲハはこのストローが黒色のアゲハ属チョウ類に比べて短いので、ラッパ状の花の奥に蜜があるクサギの花には蜜を吸いに来ないと言われていた。しかし、実はキアゲハ、アゲハもクサギの花に来ることが判った。時間は午前10時前。夜の間に蜜が花の上まで浸みだしてくるので、キアゲハ、アゲハの口でも届いているのだろう。その他のミヤマカラスアゲハ、モンキアゲハは10時以降に来る。時間帯をずらして、お互いに譲り合っているのだろうか?
《くらしとバイオプラザ21より引用》
その他に
やっぱり蝶を呼ぶには、吸蜜用の花々や産卵用の食草などが必要だということが分かります。
我が家の食樹
アゲハの食樹として、ネット上でよく見かける「カラスザンショウ」。
我が家にも「カラスザンショウ」を植えたかったのですが、九州ではソメイヨシノほどの大木になっているのをいくつも見つけ断念しました。
高さは6〜8m、最大15mになることもあるそうです。庭植えは絶対に無理です。
普通のサンショウ、カラタチ(棘の処理が大変なので切ってしまいました)など多数は植えてあります。
その他の食草・食樹は、
ヒメウツギ・・・トラフシジミ
カタバミ・・シジミチョウ
スミレ・・・ツマグロヒョウモンなどヒョウモンチョウの仲間
ムラサキケマン・・ウスバシロチョウ
セリ・・キアゲハ
ボケ・・・コツバメ
ウグイスカグラ・・イチモンジチョウ
オオバウマノスズクサ・・ジャコウアゲハ
シロツメグサ・・モンキチョウ
ヘビイチゴ・・・セセリチョウの仲間
ササ・・・ヒカゲチョウ、セセリチョウの仲間
クズもウラギンシジミの食草ですが、こればっかりは植えたらたいへんなので、毎回駆除しています。
いろいろと植えてはいますが、なかなか幼虫にはお目にかかれないのが実情です。気長に待つしか方法はありません?
*ジャコウアゲハだけは定着したかもしれません。
以前はキハダも植えていたことがあり、ミヤマカラスアゲハが産卵に来たこともありましたが、この樹は高さが10mほどになり、仕方なく業者に切ってもらいました。
クヌギ・カシなど雑木林に生えている木々や草むらに生えているススキ、カナムグラなどの雑草ともいわれる植物。いずれ観賞用の木々や草花しか残らなくなれば、蝶は絶滅してしまうと思われます。
蝶と食樹・食草については、ここが詳しいです⇩
今まで我が家にやって来た蝶
我が家には、
・アゲハチョウ
・カラスアゲハ
・ミヤマカラスアゲハ
・クロアゲハ
・アオスジアゲハ
・ダイミョウセセリ
・ウラギンシジミ
・コミスジ
・ムラサキシジミ
・ウラナミアカシジミ
・アカシジミ
がやって来ているのを確認しています。
四六時中、庭を見張っているわけではないので、他の蝶が来ているかもしれません。
これは、隣接している雑木林や原っぱと大いに関係があります。
これらの蝶が生息できる環境があるので蝶たちが生き延びていけるわけです。
そして、たくさんの蝶が生息しているだろうと、雑木林や原っぱが近くにある住宅地を選んだというのが大きな理由です。
そうでもしなければ、こんなにたくさんの蝶が来るはずがありません。
クヌギやカシなど産卵する蝶やエノキを食樹としているテングチョウ、或いは雑木林からほとんど出ないウラナミアカシジミ・ベニシジミなどは庭で見たことはありません。キタテハも来ませんね。
雑木林では、下のような蝶を見ることができますが、庭には来てはくれません。
キタテハ
ツマキチョウ
2018年6月、散歩中、道端に落ちていた蝶です。オオムラサキ?
我が家には蜜を吸うための花は一つもありませんが、食樹や食草があるために、蝶が産卵のためにふらっとやって来てくれるのでしょう。